レセプト点検
病院経営に大きな影響を与えてしまうレセプト点検は医療事務にとって最も重要な仕事です。
その業務の内容と注意するべきポイントなどをご紹介します。
レセプト点検とは
レセプトとは患者が診療した際に記入される診療報酬明細書のことをいい、
これは治療の都度入力されているもので、このレセプトを患者毎に一ヶ月分まとめて、
社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会に
請求書を提出するのがレセプト点検の主な流れです。
ただ、入力してあるものをまとめるだけならそんなに大変なことはないのでは、
と思うかもしれませんが、その内容に不備が見つかると請求を差し戻しされてしまうのです。
病院の窓口で患者が支払うのは全体の治療代の最高で3割、
残りの7割を健康保険の団体から支払ってもらうのですが、
レセプトに不備があると請求金額から減額されたり、支払いが一ヶ月遅れたりするような事態が発生するのです。
これは病院経営にとって死活問題といえますので、レセプト点検がいかに重要な業務であるか理解できるでしょう。
レセプト点検のポイント
レセプト用紙にはデータ、点数欄、摘要欄の3つの項目に分かれており、
基礎データには患者の健康保険証に関する項目、医療機関の所在地や名称、
傷病名や診療日数などを記入し、治療や投薬の点数をカルテを見ながらチェックしていきます。
患者の健康保険証に関する項目は特に重要で、
加入団体が変わっていたり有効期限がきれていないかなどは
医療事務が注意すべき重要なポイントになります。
点数の付け方については解釈の仕方などによって変わるものもあり、
病名と合わせて慎重に点検する必要があります。
医療事務でできる範囲の点検を行ったあと、
担当医師などに最終点検をお願いするのです。
再審査請求について
確実にレセプト点検を行ったとしても、健康保険の団体から解釈の違いで差し戻しされたり、
請求を減額されてしまう場合があります。
しかし、医療機関でその審査に納得いかない場合は、
6ヶ月以内であれば再審査請求を行うことができるのです。