医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
医療事務技能審査試験について詳しく知ることで、医療現場での働き方の幅が広がるでしょう。そのため、しっかりと事前準備が必要なのです。
ここでは、医療事務技能審査試験について、ご紹介していきたいと思います。
資格の概要・特徴
医療事務技能審査試験の一つとして、この試験は全国統一試験とされており
年々受験者数は増えており現在では5万人を超える人が年間に受験をしています。
個人だけではなく、学校単位で受験する機関も増えてきており、医療事務の中では最大規模のものとなっています。
また患者中心の医療ということが浸透されている今、試験内容には診療報酬請求事務技能だけではなく、
窓口業務等で求められる患者接遇の技能も試験科目に入っているのです。
こうすることで、試験に合格するとすぐに現場で働くことが出来るといわれています。
また、この試験に合格するとメディカルクラークという称号を得ることが出来ます。
この称号は医療機関で働くにあたって、高い能力を示すものとなっているのです。
運営者
一般財団法人日本医療教育財団
受験資格
医療事務技能審査試験は問われておらず、誰でも男女関係なく受験することが出来ます。
ただし、医療機関等における受付業務、診療報酬請求事務業務に関する職業能力を審査の対象としていることもあり、
専門的な勉強が出来る人でなければ試験に合格することは難しいでしょう。
試験内容
試験内容は学科と実技があり医科と歯科の場合の両方を取得できるように試験内容に組み込まれています。
実技Ⅰの試験は、患者接遇に関する記述式の問題が2問で、制限時間は50分です。
ここでは、患者応対のコミュニケーション能力が審査の対象となっています。
実技Ⅱの試験は、診療報酬請求事務と診療報酬明細書点検から4問出題され、制限時間は70分です。
医科もしくは歯科のどちらかを選択します。
学科試験は、医療事務知識についての択一式問題が25問で、制限時間は60分です。
以下の科目が審査領域となっています。
・医療保険制度
・高齢者医療制度
・公費負担医療制度
・介護保険制度
・医事法規一般
・医事業務
・医科、歯科の各診療報酬請求業務、医学一般、薬学一般、診療録の科目のうちいずれか1つ
受験料は6500円であり、受付の試験日2か月まえから2週間前までの間に、現金書留で受験地域の日本医療教育財団支部に送付することで受験資格を得ることが出来ます。
全ての得点率の70パーセントを超えていた場合に合格とするため、受験人数によっての差がないため、自分の成績のみで決められる試験となっています。
試験日
この試験は年に12回あり、毎月各都道府県で行われています。
勉強方法
実技試験Ⅰのみ、参考資料を見る事ができません。(その他の科目は、参考資料の持ち込みOKです。)
実際に医療現場で働いている方は、窓口応対や患者さんからの質問・クレームなどの対応の仕方は、ある程度身についているかと思いますので、かなり有利ではありますが、
それを作文用紙1枚程度にまとめる能力も必要とされます。
実地経験の無い方は、色々な医療文献を読んだり、問題集を何度もこなし、
知識を身に付けていきましょう。
実地試験Ⅱは、レセプト点検の問題です。カルテと照らし合わせて、レセプトの内容に
誤りや抜けている箇所を見つけ、訂正箇所を二重線で抹消し、必要な事項を記入する形式です。
薬価等は配布される一覧表を使用します。
レセプト点検の正確性と迅速性を問う問題となっており、
単純な記入ミスなども見落とさないよう、注意が必要です。
この科目も、問題集を多く解き、出題パターンを把握し、
より多くのレセプト点検の行うことで、自分の弱点を克服していきましょう。
学科科目は、選択問題なので問題をよく読み、何について問われているかを
必ずチェックしながら解いていきましょう。
「正しいものはどれか?」という問いに対して、
問題をよく見ずに誤っているものを解答してしまうミスは少なくありません。
25問を60分で解くには、1問2分のペースで進め最後の10分で見直しをする、
という時間配分になりますので、
問題を読んで、パッと解答できる程度の知識は必要になってきます。
参考書などで知識を学習し、問題集で復習する、を繰り返し
知識と出題パターンを自分のものにしていきましょう。